Contents
「電脳せどり」は、なぜ、儲からないのか?
自宅にいながら、簡単に儲かる「電脳せどり」。
そう聞いて取り組んだけど、撤退する人が大勢います。
儲かるときは大きく儲かりますが、失敗したときの損失が大き過ぎるのが原因です。
儲かると思って仕入れた商品が、あっという間に値崩れして抱える大量の不良在庫。
よく考えてみると、「電脳せどり」が儲からないのは当たり前です。
だって、世界中のライバルが、ネットで差益が出る商品を、24時間探してるんですから。
ネットで完結する世界なので、差益があればそれはすぐに埋められます。
オープンな情報だけを使って、自分だけ儲かるなんてあり得ません。
「電脳せどり」と「店舗せどり」、本質的な違い
そこで、最近、再び人気が出てきているのがリアル店舗での「せどり」です。
特に、「ブックオフせどり」
自分だけ儲かるなんて、そんなことあり得ないよ
理屈が違うんだ。
「電脳せどり」は、ネットで検索するから、ライバルは世界中にいるんだ。
「ブックオフせどり」は、ライバルは、地元の人だけなんだよ。
「電脳せどり」と「ブックオフせどり」の違いをまとめてみまよう。
●電脳せどり
「電脳せどり」は、ネットでの売値と買値の差額で儲ける仕組み。
どちらもネットで簡単に調べられるので、
その差はあっという間に埋められます。
●ブックオフせどり
「ブックオフせどり」は、リアル店舗の価格と、アマゾンの価格差で儲ける仕組み。
リアル店舗の価格は、実際に店舗に出向かないとわからないので、
リアルとネットの差がすぐに埋められることはあり得ません。
「電脳せどり」で儲かるのは、ライバルに先駆けて差額の取れる商品を発見したときです。
運だよりなので、安定して仕入れることは難しいです。
「ブックオフ」には、一般顧客から買取りした商品が、毎日、店頭に並びます。
だから、コマメに仕入れに行けば、仕入れられないということは、まず、ありません。
そこが、ちょっと面倒だよなぁ。
でも、逆にそこがメリットなんだ。
仕入れに行かないといけないっていう条件はライバルも同じ。
どれだけ仕入れに行ったかで利益は決まるんだ。
・仕入れに行く時間が取れる
・仕入れれる店舗がある
この二つの条件さえ満たしていれば、「ブックオフ」せどりは非常に安定しています。
「電脳せどり」では、ネットで儲かる商品を発見できれば、一気に仕入れて大儲けすることもあります。
でも、同じ商品はライバルも見つけられるので、ライバルが増えると一気に値崩れします。
そうなると、大量の不良在庫となります。
ハイリスクです。
「ブックオフせどり」は、中古本を仕入れるので、同じ本を大量に仕入ることはないので、一気に儲かることはありません。
でも、ライバルが急に増えることもないので、一気に値崩れすることもありません。
ローリスクです。
これは良い悪いの話ではないんだ。
どんなビジネスをしたいのか、本人が決めることだからね。
「ブックオフせどり」は、働いた分だけ、収入になりますが、働かないと、その分、収入が減ります。
サラリーマンに近いビジネスです。
「電脳せどり」は、同じだけ働いても、月に100万円以上の利益が出るときもあれば、数十万円の損失になることもあるのです。
「電脳せどり」と「ブックオフせどり」、いったいいくら儲かるのか?
「電脳せどり」は、数千円~数万円といった高単価の商品を仕入れるので、毎月の仕入金額は何十万円~100万円を超えます。
売り上げもすぐに100万円を超えます。
利益も、1点で数千円~1万円の利益になることもあれば、数千円~1万円の損失となることもあります。
「ブックオフせどり」では、仕入れ単価は100円~数千円で、利益は、1冊あたり数百円~数千円です。
週に数回仕入れに行って、月に10万~30万円の利益が目安です。
ちゃんと働くから、最低限、生活できる収入は確保したいよ。
少なくとも、副業や起業初心者には、働いた分だけ確実に収入となる「ブックオフせどり」をすすめるよ。
ハイリスクハイリターンのビジネスは、生活資金が確保できた次の段階にした方が無難だからね。
そこには複雑な原因が絡んでいるから、
まずは、「せどり」の歴史からおさらいしよう。
「せどり」の歴史
2013年、なぜ、突然、「せどり」がブームとなったのか?
今の「せどり」の始まりは、2004年に発売された渥美ひろと氏の情報商材「せどりノウハウ」です。
そこでブックオフで仕入れてアマゾンで売る「ブックオフせどり」が紹介され、少しずつ「せどり」が広がっていきました。
「せどり」のターニングポイントは2013年に起こりました。
大炎上して、後に、ネットビジネスの黒歴史に刻まれる阿部大地郎氏の「阿部式せどり塾」がスタートしたのが2011年12月なんです。
この阿部式せどり塾で教えてたのが、バーコードリーダーを使ったビームせどりです。
2013年頃から、全国の「ブックオフ」でバーコードを使った「せどらー」を見かけるようになって、「せどり」が一般にも知られるようになりました。
それまでの「せどり」は、ガラケーを使って手打ちで調べていたため効率が悪く、タイトルを見ただけで価値がわかる「目利き」ができないと、利益を出すのが難しかったのです。
それが、「ビームせどり」の出現で、棚ごと全品検索(全頭検査)することで、誰でも利益になる商品を見つけることができるようになったのです。
ブックオフのせどり対策
せどりのツール開発者は、インストアコードを解析して、すぐにインストアコードが読めるように改造したんだよ。
ただ、一つ言えるのは、「ブックオフせどり」の大ブームが起こったのは、ブックオフがインストアコードを採用した後のことなんだよ。
ブックオフのインストアコードは、2010年頃に都内で初めて導入されて、数年かけて、徐々に全国に広がっていきました。
一方、「阿部式せどり塾」が始まったのが2011年12月。
そして、さらにブームを加速させた加藤将太氏の「せどり風神」がサービスを開始したのは2012年11月。
つまり、ブックオフで「せどらー」をよく見かけたせどりの大ブームの頃は、すでに全国のブックオフでインストアコードが採用されていたことになります。
「せどり」ツールが、裏で、いかにしてアマゾンの価格情報を取得していたのかとか。
「せどり」の裏歴史
アマゾンの価格情報はどうやって取得するか(スクレイピング編)
アマゾンの出品価格を取得するのに一番簡単な方法は、アマゾンサイトから直接取得する方法です。
これを、スクレイピングと言います。
「せどり」ツールは、1秒間に何十回、何百回ってサイトにアクセスできます。
そんなツールを、何千人という「せどらー」が使うと、アマゾンサイトが重くなって、一般ユーザーに迷惑がかかります。
APIとは
そこで、アマゾンはプログラムからサイトにアクセスすることを禁止しました。
その代わりに用意されたのが、プログラムから価格情報を取得できるAPIという仕組みです。
ただ、APIは、取得回数に制限があったので、多くの「せどり」ツールは、禁止されているスクレイピングを使っていました。
禁止してもスクレイピングが止まらないので、アマゾンは、突然、プログラムからデータ取得できない仕組みを導入しました。
スクレイピングの強制排除です。
それが、2017年のことです。
「せどり」ブームが終わった本当の理由
「せどり風神」が、突然、サービスを終了したのは、スクレイピングで価格情報を取得できなくなったからなんだよ。
「せどり風神」ですら、スクレイピングを使っていたんだ。
当時、多く存在した他の「仕入れツール」も、ほとんどがスクレイピングを使ってたってことなんだよ。
だから、2017年、ほとんどの「せどりツール」が一斉に止まったんだ。
せどりツールだけでなくて、出品者への規制も、どんどん厳しくなってきてるでしょ。
でも、これは仕方ないんだよね。
アマゾンは、なぜ規制強化するのか
アマゾンは、この10年で急拡大してきました。
そうなると、悪質な業者も増えてきました。
在庫を持たず、売れてから仕入れるタイプの「電脳せどり」業者のアカウントもどんどん止められています。
偽造品撲滅プロジェクト「Project Zero」のことだね。
2020年には日本にも導入されて、これが、ここ数年続いていた出品者規制の最終兵器となるって言われてるよ。
そして、次に狙われてるのが、アマゾンツールです。
アマゾンの出品者は、アマゾンツールに頼っています。
そこで、アマゾンツールに対しても、規制が始まってきました。
まずは、アマゾンの規約を守らないツールが止められました。
それが、スクレイピングを使ってた開発ツールです。
それが、MWS-APIを使っているツールだよ。
「せどり仕入れツール」を選ぶ3つのポイント
1.2025年以降も動きつづけるか?
MWS-APIを使っていれば、大丈夫じゃないの?
2025年以降、アマゾンツールを開発できるのは、優良な開発者だけに選別されるんだ。
実は、こう見えても僕はSEなので、この辺りのことは詳しいんだよ。
そこで分ってきたのは、アマゾンが求めている基準は、相当レベルが高いってこと。
ちゃんと動けば問題ないと思うけど。
セキュリティ対策なんだ。
顧客の個人情報などが漏洩しないように、きちんと管理しておく必要があるんだ。
アマゾンは、ツールの開発会社に、セキュリティ対策を要求しはじめたんだ。
セキュリティ対策していて当然だし、そもそも、セキュリティ対策をしてないと、契約が取れないことも多いからね。
問題は、アマゾンのツールを開発してる会社なんだよ。
「せどり」を対象にしたツールって、会社でなく、個人で開発してるとこが多いんだよ。
個人が、趣味のプログラムの延長で開発したってパターン。
アマゾンが求めてるセキュリティ対策って、どういうもの?
サービスを停止したり、情報漏洩の内容を顧客やアマゾンに知らせる仕組みとか、
ログを取っておいて、侵入経路を解析する仕組みがあるかとか。
アマゾンの提示する条件を満たせないと、どうなるの?
次世代MWSは、2022年にリリースされて、今のMWSは停止するらしい。
どのツールが止まって、どのツールが動き続けるかわからないじゃない!
アマゾンのアプリストアっていうのが最近できて、そこには、アマゾンに承認されたツールしか登録されないんだ。
噂では、アマゾンに承認されてないツールは、2025年1月から止められるって話だ。
つまり、アマゾンツールを選ぶ第一のポイントは、
アマゾン・アプリストアに登録されているってこと。
2.ランキング上下取得できるか
それも、ランキングが何回上下動したかが重要なんだよ。
つまり、ランキングの上下動をみると、いつ売れたか分かるわけだ。
「せどり」では、実際にどれだけ売れたかって、ものすごく重要で、いくら価格が高くても、数年に一回しか売れないような本は不良在庫になるだけなんだ。
だから、ランキングの上下回数が取得できるかどうかは、「仕入れツール」の重要な要素なんだよ。
3.小口でも使えるか
アマゾンに出品する場合、大口アカウントと小口アカウントの二つがあります。
アマゾンで物を売ると、15%の販売手数料と、100円の手数料がかかります。
大口出品だと、100円の手数料が無料になる代わりに、月額5,000円かかります。
つまり、月に50冊以上売るなら、大口アカウントになった方が得です。
そして、MWS-APIを使うには、大口アカウントが必須なのです。
つまり、MWS-APIを使うには、原則、大口アカウントが必要なんです。
しかし、販売数の少ない初心者にとっては、月5,000円の出品は抑えたいところ。
そこで、仕入れツールによっては、データの取り方を工夫することによって、小口アカウントでも使えるようになっているものもあります。
それから、「ビームせどり」は、バーコードリーダーが必須なんだけど、バーコードリーダーを持ってない場合、スマホに付属のカメラで読み取れると便利なんだよ。
ただ、カメラでバーコードを読み取る場合、読み取り速度は、バーコードリーダーに圧倒的に劣るから、全頭検査はほぼ不可能なんだ。
小型で手の中にすっぽり入って、目立ちません。
それに、ライン式赤外線なので、カメラのようにピント合わせが不用なので、ボタンを押せば一瞬で読み取ります。
速くて正確な読み取りは、全頭検査の絶対条件です。
ただ、価格がちょっと高い(30,000~35,000円)のが、一番の問題ですが、そのぐらいは、すぐに取り戻せます。
もう少し安い物をさがしてるなら、MS910なら、13,000~15,000円程度で手に入ります。
ただ、大きくて目立つのと、精度もKDC200に比べると、やや落ちるのが難点です。
それでは、以下に、紹介していくから、自分に合ったものを選ぶといいよ。
せどりすとプレミアム
2012年に、府御門(ふみかど)氏によってリリースされた「せどりすと」。
2014年に、さらに進化させた「せどりすとプレミアム」がリリース。
開発運営は、合同会社オレラ。
きめ細やかな設定ができることから、多くの「せどらー」から支持されている人気のツール。
スマホアプリなので、カメラでのバーコード読み取りもサクサク動く。
無料の「せどりすと」もあるが、こちらは検索制限があり、全頭検査には向かない。
アマゾン・アプリストア掲載*1 | ![]() |
ランキング上下取得*2 | ![]() |
小口 | ![]() |
価格 | ![]() |
カメラ | ![]() |
出品機能 |
![]() |
動作端末*3 | ![]() |
お試し*4 | ![]() |
初期費用 | ![]() |
総合 | ![]() |
*1 2021年12月現在、アマゾン・アプリストア未登録
*2 2020年6月末で閉鎖されたモノレートを参照しているため、実質ランキング取得不可。
*3 iPhoneのみ。ただし、Android対応の「せどろいどプレミアム」あり。
*4 せどりすとプレミアムのお試しはないが、無料版の「せどりすと」で使い勝手は確認できる。
カルタナ
2017年に突如登場した異色のツール。
開発運営は、株式会社DMF。
特徴は、なんといっても、超絶スピード。
検証した全ツールの中でダントツの速さ。
その秘密は、直接MWSで検索するのでなく、過去の検索結果を使っているから。
その分、データの精度には注意が必要。
ランキングに応じてデータ取得のタイミングが異なっているようで、ランキング200万位超えだと、1年以上前の結果が表示されることも。
アマゾン・アプリストア掲載*1 | ![]() |
ランキング上下取得 | ![]() |
小口 | ![]() |
価格 | ![]() |
カメラ | ![]() |
出品機能 |
![]() |
動作端末*2 | ![]() |
お試し | ![]() |
初期費用 | ![]() |
総合 | ![]() |
*1 2021年12月現在、アマゾン・アプリストア登録確認済み
*2 ブラウザで動くので、iPhone,Android,PCどれでも動作可能。
せど楽チェッカー
最初に「ブックオフ」のインストア・コード読み取りに成功したことで有名な「せど楽チェッカー」。
開発運営は、価格改定ツール「せど楽Mk-Ⅱ」と同じ株式会社ロボマインド。
開発者の田方氏は、2004年から「せどり」を始め、2005年に日本で初めて価格改定ツールをリリースした「せどり」ツール業界の牽引役。
最近では、アマゾン販売価格履歴が見れる機能も追加された。これは他のツールにはない機能だ。
2021年には、待望のアプリ版が登場!
iPhone,Android両方対応してるのが嬉しい。
これで、スマホのカメラでせどりができるので、バーコードリーダーも不要だ。
他と異なるサービスは、KDC200のリースと小口可。
価格が高く、購入するのに二の足を踏むKDC200だが、月額1,000円でリースできるのは、ありがたい。
小口でも使えるので、初心者でもすぐにKDC200を使った「ビームせどり」が実践可能。
アマゾン・アプリストア掲載*1 | ![]() |
ランキング上下取得 | ![]() |
小口*2 | ![]() |
価格 | ![]() |
カメラ | ![]() |
出品機能 |
![]() |
動作端末*3 | ![]() |
お試し | ![]() |
初期費用*4 | ![]() |
総合 | ![]() |
*1 2021年12月現在、アマゾン・アプリストア登録確認済み
*2 ブラウザ版は、iPhone,Android,PCどれでも動作可能。iPhone,Androidで動くアプリ版もあり。
*3 お試しからの申し込みで初期費用が無料になるので実質無料。
アマコードプロ
2017年にアマコードが登場したとき、無料ながらの使いやすさで一気に話題に。
カメラ読み取り機能もあり、すぐに「せどり」で使えるのが人気の秘密。
そして、2018年に、MWSに対応したアマコードプロが登場。
アマコードプロの特徴は、ランキングチャートの表示機能。
一見して、過去に売れたかどうかが確認できる。
また、アマコードではできなかった手入力も可。
古い本の検索には必須だ。
アマゾン・アプリストア掲載*1 | ![]() |
ランキング上下取得*2 | ![]() |
小口 | ![]() |
価格 | ![]() |
カメラ | ![]() |
出品機能 |
![]() |
動作端末*3 | ![]() |
お試し | ![]() |
初期費用 | ![]() |
総合 | ![]() |
*1 2021年12月現在、アマゾン・アプリストア未登録
*2 独自取得のランキングチャートが表示される。ただし、フィルタリングには使えない。
*3 iPhoneのみ。
モノレート
モノレートは、2020/6/30に閉鎖されました。
モノレートをご利用の方は、大至急、代替ツールをお探しください!

言わずと知れた「モノレート」。
ランキングチャートの表示で、「せどり」に新しい仕入れ基準を世に広めたツール。
「モノレート」なくして「せどり」は成り立たないと言っても過言ではない。
しかも、全て無料で提供されている。
一件一件検索するには問題ないが、全頭検査には使えない。
他のツールと併用して、悩んだ時の確認に使うのがベスト。
幸い、今回紹介した全てのツールは、検索結果から、すぐにモノレートに飛べるようになっている。
「目利き」ができるベテランになれば、「モノレート」だけでも「せどり」は可能。
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
*1 2021年12月現在、アマゾン・アプリストア未登録
*2 ランキングチャートが表示される。ただし、フィルタリングには使えない。
*3 ブラウザで動くので、iPhone,Android,PCどれでも動作可能。※2021年12月更新
by ふくろう(プロフィールはこちら)